集団論事始め

人が集まれば、あらゆるところに集団は発生し、そこに関係が生まれる。本論では、どのような集団が人間にとって幸福なのかを追求することが大きなテーマである。とはいっても、結論にいきなりたどりつけるわけでもないので、私にとって身近なもの、見たり聞いたりしたことを書きながらある一定の方向を定めてゆこうと思う。
私にとって意識した最初の集団は、ヤマギシ会である。ヤマギシ会ときいてピンと来る人も多いかもしれないが、簡単にいうと幅広く農業を行い、そこから得た生産物を販売し事業を継続する共同体である。山岸巳代蔵を創始者として始まり、現在では日本を始め世界各地に「実顕地」と称する拠点を設けている。
私は、1981年から1994年まで断続的にヤマギシ会のイベントに参加し、91年から94年まではヤマギシズム学園高等部に在籍し、その後ヤマギシ会を離れた。だから、私の書くヤマギシ会は、高校生に相当する3年間で体験し、考えたことが中心となる。
1995年に大学に入学してからは、FIWC関西委員会というワークキャンプを行う集団に参加していた。こちらは今もつながりを持っている。学生時代、この集団に出会えて仲間とともに韓国でワークキャンプを行えたことが、今の私の大きな部分を形成している。
そして、2004年に鴨川自然王国にやってきた。司法浪人をしていたため、アルバイトくらいでしか社会との接点を持っていなかった私にとって最初の社会経験となる。ここで様々な仕事を任せてもらうことで大きな学びを得ている。
論文の初めは、印象論が続くことになるかもしれないが、書き続けていきたい。